バイクが排気漏れする原因は基本的にはガスケットの劣化やマフラーがしっかりとエンジン部分に結合されていないなど理由は様々あります。今回は筆者のゼファー400を例にバイクの排気漏れの直し方、どのようなことが排気漏れ原因だったのか紹介です。
バイクが排気漏れする原因
バイクの排気漏れ原因として一番に挙げられるのが、「破損」を疑います。経年劣化によるエキパイの錆、ガスケットの劣化、各ボルトのゆるみなど一概には言えませんが、長い間乗っていると劣化からは逃れられないバイク乗りの宿命みたいなものです。
比較的新しいバイクに乗られている方は、マフラーを純正から社外品に交換したときにガスケットは新品に交換したのか、取り付けがしっかりとできているのかを確認すれば容易に排気漏れを防ぐことができます。
バイクの排気漏れを見つける方法
バイクの排気漏れは確実に異音が発生します。いつもと違う排気音がする場合は必ず疑うことです。
排気漏れの音
上の動画がゼファー400の排気漏れ音、下の動画がゼファー400の通常の排気音になります。聞き比べてもらえればわかると思いますが、排気漏れした音というのはわかりやすいくらいの異音です。
排気漏れの場所を探す
排気漏れ確認方法として、二人一組で行うとスムーズに作業ができます。まずは、マフラーの出口を一人が塞ぎ、もう一人がアクセルを少しずつ回す、そうすれば排気漏れしている箇所から異音が発生します。もし、排気漏れするようなことがなければマフラーの出口を塞いでアクセルを回すとエンストが起きるので、エンストすれば排気漏れはしていないはずです。
バイクが排気漏れしたときの直し方
排気漏れが確認できたら、次は排気漏れ箇所の修理。ということで、今回は筆者が実際に起きた排気漏れ原因を紹介させていただきます。
排気漏れの原因
ゼファー400のオイル交換、エレメントの交換を行う際、必ずマフラーを外さないと交換ができません。オイル、エレメント交換後、新しいガスケットを付けてマフラーを装着後に排気漏れが始まりました。
その日はもう暗くなってしまい、灯りが少ない場所で作業していたので原因が突き止められず次の日に持ち越すことにしました。
原因はガスケット
翌日に知り合いのガレージに持っていき、しっかりとした設備でもう一度排気漏れ原因を調べることに。
古いガスケットが残っていました。暗い中の作業で取り外せていたと自分が勘違いしておりました。細かい作業は暗い中、設備が整っていない場所での作業はあまりおすすめできません。
古いガスケット、新しいガスケットでは一目瞭然!!!
とりあえずきれいにして、新しいガスケットを取り付けてマフラーを取り付けるだけと思いきや。前のオーナー様がマフラーの取り付けを間違えており、しっかりと固定ができていなかったことも判明。
今回購入したガスケットはキタコさんの商品で、価格も4個で700円以内で収まりオトクです。
マフラー取り付け方が問題
マフラーを固定できていなかった理由はフランジの取り付け部分の部品が逆を向いていたこと。そして、ステンレステープなどで無理やりマフラーの径を大きくして取り付けて排気漏れを防いでいたこともわかりました。
筆者がマフラーを取り外した際、そのテープを全て剥がしてしまったということから今回の排気漏れは始まったみたいです。
しかし、この排気漏れのおかげでこれから先不具合が起きかねない原因を見つけることができてよかったとも思います。
テープ、そして錆がひどくありましたので、エアーベルトサンダーで慎重に削りました。
ピカピカになりました。ついでに!!
汚かった部分をサンダーできれいにしました。完全ではないですが、きれいにはなってほうだと思います。
フランジの汚れが気になるところですが、それ以上はご愛敬ということで。これで、しっかりとマフラーを排気口部分に固定することができたので、排気漏れがなくなりました。
今回使った工具はコチラ。削りすぎるとサイズがおかしくなり、これも不具合の原因になるので削りすぎには注意です。
バイクの排気漏れを放置するとどうなる
バイクの排気漏れが起きてもバイクは走ります。そのまま走っているとバイクにとって非常に悪い影響が出てくるのも確かです。排気漏れを放置するとどうなるか。
エンジンパワーが低下
排気漏れによりバイクのエンジンパワーが本来のパワーを発揮してくれません。
排気圧の低下、吸気効率が悪くなる、マフラーはエンジンの排気を吹き出す効率の良い部品。排気漏れを起こすことで、効率よく排気循環を行うことができないためエンジンのパワー低下につながるということです。
燃費力低下
排気漏れによりエンジンパワーが低下するということは、いつもより速度、加速なども落ちるということになります。ということは、アクセルを多く回す必要があるということです。なので、燃費性能もついでに悪くなるということにもつながってきます。
異常燃焼
排気漏れにより、エンジン燃焼室の温度が変化する可能性もあります。それにより、本来であればスパークプラグからの点火以外で燃焼されることになるので、いつもよりさらに温度が上がるということに。それにより「カラカラ」と乾いたような異音、ピストンリングの破損などエンジンの寿命を縮める可能性もあります。
周辺パーツが腐食
排気ガスは非常に高温、エンジンをかけてすぐにはすでにやけどするくらいに一気に上昇します。なので走行中は常に高温状態が続いています。
排気漏れを起こしている状態で走行すると、サイレンサーの出口から排気が出ず、排気漏れ部分から排気ガスが出ることに。
排気漏れ周辺のパーツを腐食、故障。配線になると最悪「断線」にもなりかねません。
排気音が大きくなる
排気漏れにより、排気音が異常に大きくなります。エンジンを始動させたときからひどい場合や、回転数が上がれば異音がするなど排気漏れの症状により起こる異常は様々です。
普段とは違う音なので、必ずわかります、
取り締まり対象
警察の取り締まりの対象になるほどの爆音にもなる排気漏れ、暴走族への取り締まりが厳しい警察は必ず大きな排気音には目をつけています。また、整備不良による交通違反も考えられるので切符を切られるということはあり得るケースです。
定期的なメンテナンスでバイクの排気漏れを防ぐ
錆、ヒビ、ボルトの緩み等、排気漏れ原因は様々あります。マフラーを外したあとであればガスケットの付け忘れなど簡単なケースで終わる場合もありますが、長年乗っていると劣化などによるケースであればプロでなければ対処できないということも。定期的なメンテナンスはバイクの寿命を延ばすことにもつながりますので、自分でできるメンテナンスや洗車後に錆やひび割れがないかなど軽く見るだけでも変わってくるでしょう。
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